食で世直し!
オイシックス(株)取締役、創業メンバーの古府(ふるふ)です。オイシックスという会社は大学卒業直後の2000年に立ち上げました。今の役員たちと学生のころに夜な夜な話し合いました。「成功した後、自分たちはどうなっていたいか?」と。すでに成功した後のことを考えるのは若気の至りでしょうか(笑)
成功した後は、身近な人に感謝される会社にしたいなと行き着きました。そこで思いついたのが「食」という領域。食という、人にとって根源的な部分をを良くすれば人を幸せにする会社を作れるのではないか?
そのころ僕らの武器は若さとインターネットしかありませんでした。人脈もお金も経験も無い。食の事業経験者はゼロです。食で世の中をよくしたいという想いだけでスタートした会社です。
食は世界の共通キーワード
そのようなわけで、創業当初は利益をあげるどころかキャベツ1個を仕入れるのも手探りでした。
現在のようにインターネットも普及していませんでしたから情報も無く、僕が市場にいって拾ったダンボールの農家さんに電話してみるところからの初まりです。(そんな偶然の出会いの農家さんとは今でも付き合いがあり、お互いに発展しています。)
論理的にモノゴトは進まないので、今でも足を使うことは大事にしています。現在、オイシックスは売上120億円程度の会社に成長していますが、食で世の中を良くするという目標に対しては、まだまだ歩き始めたばかりのようなものです。
食に関係なく生きられる人間はいません。つまり食は世界の共通キーワードであり、食の美味しさや安全性にまつわるニーズには事欠きません。現在、香港向けにも輸出事業をしていますが、今後は世界中の人々の食を最も豊かにした会社と呼ばれるように大きくしていきたいと思っています。
古府 裕雅(ふるふ・ひろまさ)(オイシックス株式会社 取締役)
1977年福岡県生まれ。フランス各地で修業を重ねたのち2002年の25歳でフランス・ニースにて、レストラン「Kei’s passion」をオープン。開店から3年目の2006年、若干28歳でフランスのミシュラン一つ星を獲得。以来2012年まで7年連続ミシュラン一つ星を連続獲得中。2009年6月に東京・神宮前にオープンした「Restaurant-I」も東京ミシュランにて一つ星を連続獲得中。